公正証書の作り方を徹底解説|種類・手順・専門家に頼む必要性まで
- 公正証書は公証人が法令に従って作成する公文書である。
- 作成の流れは「予約→打合せ→案文確認→作成日決定→当日出頭」の順である。
- 郵送だけでは完結せず、原則として公証人の面前で署名・押印する。
- 本人確認には印鑑登録証明書と実印などの組み合わせが必要になる。
- 原本は公証役場で保管され、当事者には正本・謄本が交付される。
公正証書の作り方の結論

公正証書は、公証役場で公証人と打ち合わせをし、案文を確定したうえで作成日に出頭して署名・押印すれば作れます。
必要なものは、作りたい内容のメモ(原案)と、本人確認書類です。これがあれば話が早い。
手順を1動作ずつ並べると、こうなります。
- 作りたい内容(契約・遺言など)を文章にまとめる。
- 最寄りの公証役場に電話し、相談・予約を入れる。
- 公証人と打ち合わせをして、案文を確認・修正する。
- 作成日時を決め、本人確認書類を準備する。
- 当日、本人が出頭して署名・押印する。
- 手数料を支払い、正本・謄本を受け取る。
ステップ1まで進めば、もう半分終わったようなものです。私の経験上、つまずく人の大半は「内容が固まっていない」段階で役場に行こうとして止まります。
うまくいかないときは、原案を完璧に仕上げようとしないこと。箇条書きのメモで構いません。文章として整えるのは公証人の仕事です。
この手順どおりに進めれば、署名・押印を終えた時点で「正本・謄本を手元に持った状態」になり、公正証書づくりは完了です。
公正証書は公証役場で公証人が作ります。
公正証書を作るのは、当事者本人ではなく、法令に従って職務を行う公証人です。
公証人連合会の公式情報によれば、公正証書は公証人が当事者の申述をもとに作成する公文書です。つまり、あなたが用意するのは「中身」、形にするのは「公証人」という役割分担になります。
作成当日は、原則として本人が公証役場に出頭します。契約に関する公正証書では、打ち合わせは双方そろわなくてもできますが、作成当日は当事者本人がそろって出頭する案内があります(岡山公証センター)。
本人確認の組み合わせは、こう案内されています。事前に1セット用意しておくと当日が早い。
| 本人確認書類 | あわせて必要な印鑑 |
|---|---|
| 印鑑登録証明書 | 実印 |
| 運転免許証 | 認印 |
| マイナンバーカード | 認印 |
| パスポート等 | 認印 |
完成した公正証書の原本は公証役場で保管され、当事者には正本・謄本が交付されます。原本が役場に残るので、紛失しても再発行で対応できるのが大きい。
公正証書の種類
公正証書は、当事者間の契約・本人の単独行為・私権に関する事実の3つに大きく分かれます。
どれを作るかで必要書類も手数料の考え方も変わります。代表例を整理しておきます。
| 種類 | 具体例 |
|---|---|
| 当事者間の契約 | 金銭消費貸借契約、離婚給付契約(養育費・財産分与)、賃貸借契約 |
| 嘱託人の単独行為 | 遺言、任意後見契約に関する意思表示 |
| 私権に関する事実 | 事実実験公正証書(現場で確認した事実の記録) |
私が実務でいちばん作るのは、離婚の給付契約と遺言です。正直に言うと、この2つは公正証書にしておかないと後で泣く人が多い。理由は次の章で触れます。
公正証書の原案作成を専門家に頼む意味

原案作成を専門家に頼む最大の意味は、「執行できる文言」「後で争われない文言」に整えてもらえることです。
公証人は中立の立場なので、あなたに有利な条件を提案してくれるわけではありません。ここを誤解している人が本当に多い。
たとえば養育費の取り決め。「強制執行認諾文言」が入っていなければ、相手が払わなくなっても給与差押えがすぐにはできません。この一文の有無で結果が変わります。
逆に、内容が単純で当事者の合意が固い契約なら、自分で原案を作って公証役場に持ち込んでも十分回ります。費用を抑えたい人はそちらでいい。ここは案件次第です。
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公正証書の作成費用は、目的価額に応じた定額方式で決まります。
つまり「契約で動くお金がいくらか」で手数料が段階的に決まる仕組みです。具体的な金額表は手数料を解説した一次情報で確認してください。
自分で作る方法を知りたい人向けの解説もあります。原案づくりから出頭までの流れを、実例ベースで追いたいときの参考に。
“公正証書の書き方、自分でできる方法” への46件のフィードバック
「自分で作れますか?」という質問には、案件によって答えが分かれる、というのが私の率直な見解です。
郵送だけでは完結せず、原則として公証人の面前で行う手続きである点は変わりません(office-tree)。ここを省略できると思っている人がたまにいますが、本人確認と意思確認が公証制度の肝なので、面前手続きは飛ばせません。
単純な契約は自分で。もめている案件・相続がからむ遺言は専門家を入れる。この線引きで考えると失敗が減ります。
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作成前に最低限そろえるべきは、原案メモ・本人確認書類・印鑑の3点です。
これだけ準備して役場に電話すれば、あとは公証人が手続きを進めてくれます。私が相談を受けるときも、まずこの3点が手元にあるかを確認します。
- 原案メモは箇条書きで十分。文章化は公証人がやってくれる。
- 本人確認書類は「印鑑登録証明書+実印」が最も確実な組み合わせ。
- 当日は本人が出頭する前提で予定を空けておく。
相談担当者 信本一樹
公正証書は、内容が固まっていれば当日30分〜1時間ほどで完成まで進みます。
私が現場で見てきて言えるのは、時間がかかるのは「当日」ではなく「打ち合わせと案文の往復」だということ。ここを早く進めるコツは、最初の電話の時点で作りたい内容を一枚にまとめて伝えることです。
迷ったら、まず最寄りの公証役場に電話を一本。それが一番早い第一歩です。
おすすめのサポート紹介
離婚や遺言は、公正証書にしておくほうが圧倒的に安心です。
遺言を公正証書にすれば、原本が公証役場に保管されるため、改ざんや紛失のリスクがほぼなくなります。離婚給付契約に強制執行認諾文言を入れておけば、不払い時に差押えへ進めます。
正直、自筆証書で遺言を残して後でもめるケースを何度も見てきました。費用はかかっても、私は公正証書遺言を勧めます。
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このサイト(shukatsu-yuigon)では、公正証書の作り方を「実際に動ける手順」に落として解説しています。
作成手数料や必要書類は、案件と最新の制度で変わります。金額の確定は、必ず公証役場または手数料の一次情報で確認してください。
皆様のおかげさまで、表彰状をいただきました
日々の相続・遺言サポートを通じて、公証役場との実務連携で得た一次情報を、この記事に反映しています。
教科書の引き写しではなく、私が現場で「ここでつまずく人が多い」と感じた点を中心に書きました。読んだあなたが、迷わず最初の電話をかけられたなら本望です。
