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公正証書の作り方完全ガイド|手順・費用・専門家への依頼まで解説

村田 誠一 / 更新:2026-06-20
「公正証書って、結局どこで・どうやって作るの?」と迷う人は多い。結論から言うと、公正証書は公証役場で公証人が作る公文書で、事前に内容を整理して相談予約し、当日に本人が出頭して署名押印すれば完成します。私が相続・遺言の現場で何度も付き添ってきた手順を、費用と確認の目安つきで整理します。
  • 公正証書は公証人が公証役場で作成する公文書で、自宅や郵送だけでは完結しない。
  • 作成の流れは「相談予約→内容協議→案文確認→当日出頭・署名押印→交付」の順。
  • 原本は公証役場が保管し、当事者には正本・謄本が交付される(原本の保存は原則20年)。
  • 手数料は目的価額で変わり、50万円以下は3,000円から始まる。
  • 本人確認には印鑑登録証明書+実印、運転免許証+認印などが必要。

公正証書作り方の結論

公正証書とは?  (No.195)
公正証書とは?  (No.195)

公正証書は、内容を整理して公証役場に相談予約し、案文を確認したうえで作成当日に本人が出頭して署名押印すれば完成します。

所要時間の目安はこうです。事前の相談・案文のやり取りに数日〜数週間、作成当日の手続きは30分〜1時間ほど。難易度は、内容が単純なら自分でもできますが、財産や条件が複雑なら専門家に原案を頼む方が早い。

必要なものは、本人確認書類、内容をまとめたメモか原案、手数料です。本人確認には印鑑登録証明書+実印、運転免許証+認印、マイナンバーカード+認印、パスポート・在留カード+認印などが使えます。

郵送だけでは完結しません。契約に関する公正証書は、原則として当事者本人が公証役場に出向き、公証人の面前で署名押印して作成します。

正直に言うと、一番つまずくのは「いきなり完成品を持っていこうとする」ことです。正式な契約書はなくてかまいません。要点を箇条書きにしたメモがあれば、そこから公証人と詰めていけます。

公正証書は公証役場で公証人が作ります。

公正証書は、公証人が公証役場で作成する公文書で、作成された原本は公証役場で保管されます。

原本の保存期間は原則20年間。当事者の手元には正本・謄本が渡され、原本は公証役場に残ります。だから「正本をなくしたら終わり」ではなく、再発行(謄本)を請求できる。これが公正証書の安心の正体です。

作成当日は本人がそろって出頭する運用です。実務では、事前の打合せは当事者全員がそろわなくても進められる公証役場が多い。ただし署名押印する当日は本人出頭が原則になります。

打合せは全員そろわなくても可能なケースがありますが、作成当日は当事者本人がそろって出頭するのが基本です。

私の実感では、平日の昼間に当事者全員の予定を合わせるのが一番のハードル。離婚の取り決めなどでは、ここで日程が押すことが多いので、相談予約の段階で当日の出頭日まで仮押さえしておくとスムーズです。

公正証書の種類

公正証書は、当事者間の契約・嘱託人の単独行為・私権に関する事実の3つに大きく分かれます。

契約に関するものには金銭消費貸借や賃貸借、離婚給付の取り決めなど。単独行為の代表が遺言です。事実に関するものには、ある事実を証明する証書が含まれます。

公正証書の主な種類
分類具体例本人出頭
当事者間の契約金銭の貸し借り・賃貸借・離婚給付当事者本人が出頭
嘱託人の単独行為遺言本人が出頭
私権に関する事実事実の証明に関する証書内容により異なる

遺言の場合は流れが少し違います。公証人が事前に原本・正本・謄本の3通を用意し、原本は公証人が保管、正本と謄本が関係者に交付されます。

公正証書の原案作成を専門家に頼む意味

公正証書を作成して、離婚後も安心できる毎日を
公正証書を作成して、離婚後も安心できる毎日を

原案を専門家に頼む意味は、抜け漏れのない内容を最初の打合せに持ち込めて、作成までの往復回数を減らせる点にあります。

公証人は中立の立場で、どちらか一方に有利な条件を勧めることはしません。だから「自分にとって何を盛り込むべきか」は、こちら側で準備する必要がある。ここを専門家が補います。

契約内容をまとめたメモや原案を用意しておくよう案内する公証役場があります。正式な契約書がなくても、内容の整理を先に進められます。

私の率直な意見を言うと、財産の組み合わせが単純な遺言や、金額だけの貸借なら自分で十分やれます。逆に、離婚で年金分割や面会交流まで絡む案件は、最初から専門家に原案を頼んだ方が結局は安く済むことが多い。書き直しの手間が消えるからです。

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ここでは、公正証書のメリットとデメリットを正直な比重で整理します。

最大の強みは執行力です。金銭の支払いを定めた公正証書に強制執行認諾文言を付けておけば、相手が払わないとき裁判をせずに財産の差押えに進めます。これは普通の契約書にはない力です。

安全性と証明力も高い。公証人という第三者が関わり、原本が公証役場に20年保管されるので、改ざんや「そんな約束はしていない」という争いを防げます。相手に対する心理的な圧力にもなる。

一方でデメリットもはっきりあります。費用と手間がかかること、そして一度作ると訂正や取り消しが簡単にはできないこと。ここは正直、軽く考えない方がいい。

強制執行認諾文言を入れ忘れると、いざというとき裁判なしの差押えができません。金銭債権なら、ここは必ず確認してください。

“公正証書の書き方、自分でできる方法” への46件のフィードバック

自分で作る場合の手順は、番号どおりに1つずつ進めれば迷いません。以下を上から実行してください。

  1. 契約や遺言の内容をメモか原案にまとめる(金額・相手・条件を具体的に書く)。ここまでで要点が箇条書きになっていれば正しい。
  2. 公証役場に電話かメールで相談予約をする。多くの公証役場が事前予約・事前打合せを求めている。
  3. 公証人と内容を協議し、案文を作ってもらう。案文が届いたら誤字・金額・氏名を1文字ずつ確認する。
  4. 本人確認書類を準備する(印鑑登録証明書+実印、運転免許証+認印など)。
  5. 作成当日に当事者本人がそろって出頭し、公証人の面前で署名押印する。
  6. 手数料を支払い、正本・謄本を受け取る。手元に正本・謄本があれば完成です。

うまくいかないときは、必要書類がそろわなくても先に打合せだけ進められる公証役場があります。「書類は後で持参するので、内容の相談だけ先に」と電話で伝えてみてください。

つまずきやすいのは案文確認の段階。氏名の漢字や金額の桁を見落とすと、当日に直せず再調整になります。私は必ず声に出して読み合わせます。

この手順どおりに進めれば、内容が単純なケースなら「相談予約から数日〜数週間、当日30分〜1時間」で自分の公正証書が完成します。

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公正証書遺言の作り方の流れと費用
公正証書遺言の作り方の流れと費用

公正証書の作成手数料は、契約の目的価額に応じて変動します。

目安として、目的価額50万円以下は3,000円。1億円を超え3億円以下は4万9,000円に超過額5,000万円ごとに1万5,000円を加算。10億円を超えるものは29万1,000円に超過額5,000万円ごとに9,000円を加算します。

公正証書の手数料(目的価額別の例)
目的価額に応じて変動。詳細は公証役場へ要確認。
目的価額手数料
50万円以下3,000円
1億円超〜3億円以下4万9,000円+超過5,000万円ごとに1万5,000円
10億円超29万1,000円+超過5,000万円ごとに9,000円

加えて、証書の種類によっては立会人が必要になる場合があります。立会人の要否や人数は種類で異なるため、予約時に個別確認してください。

相談担当者 信本一樹

相談の窓口は公証役場ですが、原案づくりや段取りで迷うなら行政書士などの専門家に先に当たるのが近道です。

私は行政書士として相続・遺言を12年扱い、公正証書遺言の作成サポートに同席してきました。一番多い相談は「何を準備すればいいか分からない」というもの。だいたいは、財産の一覧と相手方の情報を整理するだけで前に進みます。

弁護士が必須かというと、そうではありません。争いが起きていない取り決めや遺言なら、本人+公証人で十分作れます。すでにもめている、金額が大きい、相手が応じない——そういう局面では弁護士の出番です。

おすすめのサポート紹介

離婚の取り決めと遺言は、公正証書にしておく価値が特に高い場面です。

離婚では、養育費や財産分与の支払いを公正証書にして強制執行認諾文言を入れておくと、不払い時に裁判なしで差押えに進めます。口約束や私製の合意書とは安心感が違う。

遺言は、公正証書にすれば公証人が原本・正本・謄本の3通を用意し、原本を公証役場が保管します。自筆遺言にありがちな形式不備での無効や、紛失・改ざんの心配を避けられます。

離婚給付と遺言は、私が最も「公正証書にしてよかった」と言われる2大ケースです。費用以上に、後の争いを防ぐ効果が大きい。

皆様のおかげさまで、表彰状をいただきました

【29歳で離婚】公正証書を作成する方はこれだけは絶対やってほしいこと
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最後に、自分で作る場合の持ち物チェックを一覧にまとめます。当日に慌てないための実務メモです。

作成当日の持ち物チェック
項目内容
本人確認書類印鑑登録証明書+実印 など
内容メモ・原案金額・相手・条件を書いたもの
手数料目的価額に応じた額(現金が無難)
当事者の出頭契約は本人が同席して署名押印

本人確認の組み合わせは、印鑑登録証明書+実印のほか、運転免許証+認印、マイナンバーカード+認印、パスポート・身体障害者手帳・在留カード+認印が案内されています。どれが使えるかは予約時に確認すると確実です。

よくある質問

公正証書の作り方について、相談の現場でよく聞かれる質問に答えます。

よくある質問

公正証書作り方とは?
公正証書は公証人が公証役場で作成する公文書です。作り方は、内容を整理して相談予約し、案文を確認したうえで、作成当日に本人が出頭して署名押印する流れです。郵送だけでは完結しません。
公正証書作り方の費用は?
手数料は目的価額で変わります。50万円以下は3,000円、1億円超〜3億円以下は4万9,000円+超過5,000万円ごとに1万5,000円、10億円超は29万1,000円+超過5,000万円ごとに9,000円です。
公正証書作り方の始め方は?
まず契約や遺言の内容をメモにまとめ、公証役場に相談予約をします。多くの公証役場が事前予約・事前打合せを求めており、書類が未整備でも打合せだけ先に進められる場合があります。
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こんにちは。この記事について、下の候補から選ぶか、自由に質問できます。

村田 誠一

行政書士(相続・遺言専門) ・ 公正証書遺言の作成サポート実務経験あり
行政書士歴12年

行政書士として相続・遺言業務に長年携わり、公証役場との実務連携を通じて得た一次情報をもとに、読者が実際に動けるよう具体的な手順と費用を丁寧に解説します。

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